患者同士の交流会 第3回【COMMU】開催レポート

2025年4月27日(日)に、病気や障がいを抱える当事者が集うエニワンプロジェクト第3回【COMMU】がオンラインで開催され、7名の患者当事者の皆様にご参加いただきました。

参加者から「世代や抱えているものがそれぞれ違う中で、それぞれの想いを聞けて良かったです」という声もあり、病気が違っても、同じでも、年代や環境によって経験や考え方は様々。

1人1人が相手の声に耳を傾け、共感したり、新たな気づきを得られた貴重な1時間半となりました。

今回のトークテーマは、こちらの2つ

  • これまで受けたことのある偏見と自分で思い込んでいる偏見は?
  • 偏見や思い込みがほどけたきっかけは?

このテーマは、エニワンプロジェクトが今年度の活動の中で力を入れている、病気や障がいの偏見や思い込みをなくす活動につながるテーマです。

あなたも参加者の経験に耳を傾け、どうしたら「同じように傷つく人が生まれないか」「自分自身が病気に縛られないように生きられるか」を自分の立場に置き換え、誰もが当たり前に生きられる社会を実現するためにはどうしたら良いのか一緒に考えてみましょう。

◆記事を読んで、あなたの声を聞かせてください!

開催レポートを読んで、あなたが感じたことを教えてください。
「こんな偏見を感じた」「この言葉に救われた」「こうすればもっと伝わるかも」など、どんな意見も大歓迎です。
あなたの声が、同じように悩む誰かの支えになります。
ぜひアンケートにご協力ください!
回答してくれた方の声は、後日まとめて【LINE・メール登録者限定】で共有予定です。

声を届けて、未来を変えよう

参加者の疾患

  • もやもや病
  • 多発性硬化症
  • 全身性エリテマトーデス
  • 浸潤性小葉癌
  • サルコイドーシス疑い
  • 化学物質過敏症
  • 左耳感音性難聴
  • 特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能低下症
  • 不眠症
  • 高眼圧症
  • 脂漏性皮膚炎
  • 汗疱
  • 両膝の軟骨すり減り
  • すべり症
  • 坐骨神経痛
理事みゆき
理事みゆき

複数の疾患や障がいを抱える方もいらっしゃいましたので、同じ境遇の方にもご覧いただきたいという想いから、共有してくださった全ての疾患と障がいをご紹介させていただきました。

これまで受けたことのある偏見と自分で思い込んでいる偏見は?

最初は、これまで受けたことのある偏見について伺いました。

中学生の頃に発症し、運動制限が出たことで「病気のやつはいらない」「病人は病人らしくいろ」と批判され、学校に行けなくなってしまいました。
当時は、偏見だと思わなかったけど、大学生になって様々な背景の人と出会い、あれは偏見だったんだと気付きました。

私の病気は難治性疾患で、難病指定もされておらず、障害者手帳も発行されない、制度の狭間にあります。病気で外に出られなくなり、障害者雇用を希望して役所の障害者担当の方に相談してたら「一般就労しかない、ハローワークに行って」と言われてしまい、障害者支援のコーディネーターさんに在宅で働きたいと相談をしても「テレワークで食べていけるんですか?」と冷たい言葉で突き放されてしまいました。生きていくためにどうしたら良いか相談しているのに、その言葉を聞いたときには谷底に落とされたような気持ちになりました。

真摯に向き合ってくれる職員さんもいらっしゃいますが、言葉選びには細心の注意が必要ですね。こちらの参加者さまは「自分は気をつけていきたい」と、傷ついた経験を次につなげない意識をされていたのが印象的でした。

自分で思い込んでいる偏見

相手から受けた偏見だけでなく、周囲の声から自分自身が病気に囚われてしまう、思い込みの偏見についても、同時にお話しいただきました。

薬剤の影響で糖尿病になってから「糖尿病になる人は生活が自堕落だからだ」などと言う声を聞き、ずっと病気になったのは自分が悪いからだと思っていました。

病気を抱えながら生きる中で、2人の子どもに恵まれましたが、できればもう1人授かりたいと思っています。でも、人より寿命が短いかも知れないまた再発があるかもしれないというのを考えると、これから3人目を望むことは無責任なのかなと感じて悩んでいます。主治医からも「そんなに欲しいの?」という反応があり、医師として判断が難しいのも分かるので、どうしたら良いか答えは見えません。

偏見や思い込みがほどけたきっかけは?

※掲載許可をいただいた方のみ掲載しています。

相手から受ける偏見と、自分自身が思い込んでいる偏見を経験されてきた中で、「今は前向きに生きられている」という参加者も多く、それはどうしてなのか、偏見がほどけたきっかけを伺いました。

職場などで病気のことを理解してもらえないという辛さがある中で「私自身は相手を理解しているのかな」と思うようになりました。これまでは知らないうちに自分の権利ばかり主張してしまっていたけれど、私自身が相手の背景や環境のことを考えるのも大事だと思いました。相手のことを知ることで対話が生まれる。今はお互いに歩み寄ることが大切だと感じています。

ウェブライターの仕事に出会い、悔しかったことや辛かったことを文章にするようになってから、「いつか自分の想いは届く」と思うようになりました。誰かの悩みを解決したい、助けたいと思いながら発信してきて、自分自身の行動で偏見がなくなったと思っています。
最近出会った人に「生きていてくれて良かったです。お会いできてお話できて良かったです」という言葉をもらい、過去を受け入れられるようになりました。

長い付き合いのある友人たちと久しぶりに会うことになった時に、私は足手まといになってしまうから、もう皆には会えないと思い込んでいました。だけど、病気の話をしたら友達みんな普通に受け入れてくれたのが、すごく嬉しかったです。

皆さまのエピソードを聞いて

今回お話を聞かせていただき、ご参加いただいた皆さまのお話を全て紹介したい!と思うほど、全て考えさせられるエピソードでしたが、今回は一部抜粋してご紹介させていただきました。

心ない言葉を掛けられた経験はもちろん、自分自身が思い込んでしまっている偏見にも、〈人と違う〉〈病気のことを知らない〉という恐怖心が影響しているのかなと感じました。

「病気のことを話すと気を使われる」という声も多く、話したいけど話したくない、もどかしい気持ちに多くの参加者が共感する場面もありました。

病気がある人もない人も、歩み寄るにはお互いに【勇気】が必要なのかもしれません。

その歩み寄るための一歩を、エニワンプロジェクトが「病気や障がいを抱える方々の理解を深めるための取り組み」を通して、お手伝いできたらと思っています。

病気があっても同じ人間だという理解を、小学校や中学校の授業、企業の社内イベントを通して広げることで、お互いに歩み寄るきっかけ作りを行ってまいります。

プロジェクトへの応援よろしくお願いします!

交流会へのご意見

開催後、参加者にご協力いただいたアンケートから、一部ご紹介させていただきます。

20代前半で糖尿病になって、「20代で人生終わった…」と思う日もありましたが、こうやって皆さんとお話しできたこともご縁ですし、感謝しております。

一人一人の言葉をきちんと受け止めてそれに答えながらも、うまくファシリテーションしてくださいました。

難病を抱えている方達は毎日困難に面しながらも、一日一日を生き抜いていらっしゃるので、心が強く、前向きな方が多いなあと思いました。反対に身体は健常でも 心を病んでしまっている人達もいて、その違いは一体どこからくるのだろうかと考えさせられました・・・

たくさんの温かい言葉をいただき、参加者の皆さまにとって、新しい気付きや前向きに生きるきっかけの場が作れたことを大変嬉しく思っております。

何度でも参加できますので、またのご参加お待ちしております!

◆運営からのひとこと

今回の交流会について、
「周囲の雑音が気になって集中しづらかった」とのご意見をアンケートでいただきました。
貴重なご指摘、誠にありがとうございます。

運営3名それぞれで当日の録画を確認しましたが、雑音の感じ方や箇所に違いがあり、原因の特定には至りませんでした。
それでも、今後の改善に向けてZoomのノイズ除去設定の見直しや、運営側の環境確認を徹底することにいたしました。

エニワンプロジェクトのオンライン交流会では、
「出先からでも参加したい」「自宅でお子さんの声が入ってしまうかも…でも話したい」
そんな方々も、安心してご参加いただける場所を目指しています。

そのため、多少の生活音や背景音が混ざることもあるかと思いますが、“お互いさま”の気持ちでご理解いただけますと幸いです。

これからも、誰もが安心して想いを語れる場づくりに努めてまいります。

記事を読んで、あなたの声を聞かせてください!

開催レポートを読んで、あなたが感じたことを教えてください。

「こんな偏見を感じた」「この言葉に救われた」「こうすればもっと伝わるかも」など、どんな意見も大歓迎です。

あなたの声が、同じように悩む誰かの支えになります。ぜひアンケートにご協力ください!


声を届けて、未来を変えよう


患者の立場から、家族の立場から、友人・支援者の立場から、様々な目線からご意見を伺えたら嬉しいです。

理事みゆき
理事みゆき

改めて言葉にすることで、心が軽くなることもあります。そして、貴重なご意見を私たちが世の中へ広げてまいります!

集まったご意見は、〈LINE友だち追加〉または〈メールアドレス登録〉をしていただいた『エニワンプロジェクト応援メンバー』の皆さま限定で、全て公開いたします!(許可をいただいたご意見に限る)

この機会に是非〈LINE友だち追加〉または〈メールアドレス登録〉で、エニワンプロジェクト応援メンバーになって、私たちと一緒に当たり前に生きられるための社会を作りませんか?

患者当事者の方ご家族ご友人の方だけでなく、医療従事者の方や、患者と家族を支える製薬会社・支援団体の方も是非ご登録ください!

エニワンプロジェクト応援メンバー募集の目的

病気のある人もない人も、当たり前に生きられる世の中にするべく、エニワンプロジェクトでは、病気により生きづらさを抱えている方や、そのご家族様ご友人様たちの声を集めています。
いただいた声は、製薬会社や医療関係者、ご支援いただける企業などに届け、皆さんと一緒に、当たり前に生きられる社会を作り上げてまいります。
より多くの方々の声を、いち早く形にするべく、エニワンプロジェクト応援メンバー(無料)の募集を行っています。
活動の最新情報や、交流会・アンケートのご案内など、定期的に発信しています。
ささやかながら、メンバー限定公開の情報なども配信させていただきますので、是非ご登録をお願いいたします。

※金銭は一切発生いたしません。

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